理想の死に方

目が覚めるような赤いオープンカーの助手席には美しい女が座っている。俺はその女と談笑しながら山道を走っている。速度を下げるようにとの看板が目に飛び込んできたが、浮かれている俺はスピードを緩めず、むしろアクセルを思い切り踏み込んだ。気がつくと俺はコーナーを曲がりきれず、ガードレールも飛び越えて空中に放り出されていた。俺の肉体は高さ30メートル相応の位置エネルギーを持ってアスファルトに叩きつけられ、即死する。