無題

 

事故みたいに綺麗な太陽だった。夏が俺のまわりをまとわりついて鬱陶しかった。俺はそれを拭って足元の水溜りの中に捨てた。すべてが微妙なバランスの調律の上で成り立っていた。俺は狂っていたんだと思う。ピンク色のカーテンがすべてのインターネットを包み込む前に濃縮された真実を見つけ出さないと 

 

見る夢

 

宛もなく歩き続けた。砂漠で見る月はこんなに青いのか。くたびれたブーツはもう捨てた。素足と何も変わらないから。割れてしまった眼鏡の奥にある俺の目はキャビアのように冷たくどす黒く光り、植物の残骸を見つめていた。眠気も襲ってきた。このまま横になって打ち捨てられた船のように眠る。意識の下で上下逆さまになった神様のことを思い浮かべながら。